ご相談事例

原状回復費用を請求していた契約者が行方不明に…

弊社にて管理させていただいている物件にお住まいのAさんから解約の申し出がありました。
退去立会いをしたところ、少し様子が変です。床やクロスにはヤニ汚れがあり、設備もかなり汚れていて、さらにはエアコン等の残置物がかなり残されていたのです。見た感じからもリフォームにも費用が掛かりそうです。

転居先を教えていただけず…。

修繕箇所を確認し、原状回復費のご請求書を後日Aさんの転居先へ郵送する旨をお話いたしました。
ところが、Aさんに転居先を伺おうとすると、覚えていないと言葉を濁されてしまいました。退去の時点で転居先がわからないということは考えらにくいのですが、「細かい住所を覚えていない。勤め先に送ってほしい」との一点張り。やむを得ずAさんの主張を信用し、名刺を頂いたので勤務先に送ることといたしました。
その後、到着確認のために電話をしても出ていただけることはなく、支払期日までのご入金もありませんでした。

なんとか連絡を取れるように

このまま泣き寝入りというわけにはいきません。
まずは勤め先として知らされていた会社へお電話をさせていただきました。なんと、既にAさんは1ヶ月前に退職をしていたことが判明しました。弊社が送った書類は到着していたものの連絡を取ることができなくなっており、会社もどう処理すれば良いのかわからず困惑されていました。
次に連帯保証人への連絡を試みましたが、住所は県外。簡単に行ける場所ではなく、番号を変更しているのか電話も繋がりません。
最終的には、行政のサービスセンターにてAさんの住民票を取得し、現住所となっている場所に弊社スタッフが訪問することになりました。
場所は、木造建ての集合住宅でした。Aさんが借りているとみられる部屋はシャッターが閉まっており、人が住んでいるのかどうかも分かりません。インターホンを鳴らしても応答がなく、その日は帰社することにしました。
2度目の訪問時に、バルコニーに洗濯物が干されているのを確認しました。人が住んでいる可能性が高まりましたが、インターホンを鳴らしても応答はありませんでした。3度目の訪問。この日も居住者と会うことができませんでした。ダメか、と諦めかけて車に戻り、駐車場を出ようとしたとき、一台の車が駐車場に入ってくるのを確認しました。
顔は一瞬しか見えませんでしたが、もしやと思い様子を伺ってみると、駐車場に停車し、車の主が件の部屋に入っていくのが見えました。Aさんかもしれない!
急ぎ戻って再びインターホンを鳴らすも案の定、出ていただけませんでしたが、ここで引き下がるわけにはいきません。なんとかドア越しにでもコンタクトができないか試みました。
「アービックです。お住まいの件で、お話をさせていただきたくお伺い致しました。名刺を置かせていただきます。」…

その翌日

その翌日、管理部に一本の電話が掛かってきました。Aさんからでした。
最後まで支払いが滞っていた理由や、連絡が取れなかった理由を知ることはできませんでしたが、Aさん自ら「お支払いをさせていただきます。」とのお申し出があり、後日入金を確認。一件落着となりました。

まとめ

民法改正により保証会社への加入が注目をされています。もちろん費用も掛かりますし、審査を行う必要もあるため、全ての方に適用できるとは限りませんが、保証会社への加入がいかに大事かを思い知らされる一件となりました。

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urbic

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